相続Ⅰ <相続人の調査と相続の種類>

July 5, 2018

民法においては、「相続は、死亡によって開始する。(882条)」と規定されています。

死亡した人を<被相続人>と呼び、相続を受ける人の事を<相続人>と呼びます。

 

死亡した本人が<被相続人>であることは一目瞭然ですが、それでは一方の<相続人>とは、被相続人とどのようなつながりを持つ人たちなのでしょうか?

 

民法886条から890条に、<相続人>についての規定があります。

被相続人の親族関係により様々なケースがありますが、「胎児(886)、子及びその代襲者等(887)、直系尊属及び兄弟姉妹(889)、配偶者(890)」が、相続人となり得ます。

 

そして相続人の調査とは、被相続人の戸籍をたどり、また遺言書を確認して、相続人を確定する作業の事を言います。

 

「そんな面倒なことをしなくとも、兄弟姉妹は皆知っているし、配偶者も分かっている」と思われるかもしれません。

大多数のケースでは、もちろんその通りです。

しかしその場合であっても、被相続人の<出生から死亡まで>の戸籍をたどり、客観的に相続人を確定する必要はあります。

 

生前本人が一度も口にしなかった離婚歴、前配偶者との間の子供の存在など、戸籍を調べて初めて発覚する事実が、中にはあります。

また戦前の<家制度>の下では、今とは戸籍や家族の考え方が全く異なり、現在の常識や先入観からは、想像のつかないような状況もあります。

 

ゼロから一つずつ、客観的に裏付けを求める姿勢が、大変重要になってくる所以です。

 

また遺言書の中に、<子の認知>や<推定相続人(相続が開始したときに相続人となる者)の廃除>が、記されていないとも限りません。

戸籍調査のみならず、遺言書の確認も絶対にも外せません。

 

 

相続人の確定がなされたら、次はどのように相続するかという問題があります。

相続方法については、民法には3種類規定されています。

 

被相続人の権利・義務を、無限に承継するのが<単純承認>と呼ばれるものです。(920)

被相続人に債務があった場合に、精算後の財産を相続する方法が<限定承認>です。(922)

負債の額が莫大な場合は、<相続放棄>という選択肢もあります。(937)

 

そしてこの3類型のどれを選択するかを決める期限は、次のように規定されています。

 

「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内(915)」に、承認または放棄をする必要がある。

「この期間内に<限定承認>又は<放棄>をしなかった場合は、<単純承認>をしたものとみなす。」(921)

 

このような流れで、相続の手続が始まっていきます。

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